どうも、自衛官妻のメイです。

「転職を考えているけど、自分に何が向いているのか分からない」
「自衛官としての経験はあるけど、民間で通用するのか不安だ」
これは、転職を考えている夫が実際に感じていた悩みです。そして、自衛官として任務と真剣に向き合ってきた多くの人が抱える悩みだと思います。
転職活動では「自分の強みを言語化して伝える力」が求められます。
しかし、自衛隊という特殊な環境では、そうした自己理解の訓練を受けることが少なく、転職時に戸惑う方も多いのが現実です。
結論から言えば、転職で最も大切なのは「自己分析」です。
自己分析ができていない人は、転職で確実に損をします。
特に自衛官は、民間企業で「何が強みか」を説明できないまま面接に挑む人が多く、希望とは違う職場に進んでしまうケースも少なくありません。
そんな失敗を防ぐために今すぐ始めたいのが「TCL分析」。
好きなこと・得意なことを「言語化」し、自分らしい働き方を見つける力が自然と身につく方法です。

TCL分析なら自衛官にもできる!
私自身、最初は「自己分析ってなんだか難しそう…」と思っていました。
でも、夫の転職活動をきっかけにTCL分析に出会い、「これなら夫でも、自分の強みがちゃんと見つけられる!」と感じました。
難しく考えずに始められるのが魅力です。
このブログ記事では、TCL分析のやり方から実践例、役立つツールや書籍の紹介まで、初心者でもわかりやすく解説します。
自分らしい働き方を見つけたい方、家族の将来のために一歩踏み出したい方に、ぜひ読んでいただきたい内容です。
この記事を読んでわかること
・自衛官が民間転職で自己分析を重視すべき理由
・転職の「目的」と「軸」を明確にするための考え方
・TCL分析とは何か、どのように使うのか(5ステップ実践法)
・自己分析を活かした働き方・転職の方向性の考え方
・自己分析に役立つ無料診断ツールや書籍の紹介
自衛官に自己分析が必要な理由とは?


自分には何ができるのか、何がしたいのかがわからない。
夫はこれまで、自衛官として働いてきました。命令系統に従い、部隊の一員として行動し、必要とされる役割を一生懸命全うしてきたんだと思います。
そんな夫が今、「自分の進路を自分で決める」ことに戸惑っているというのは、しょうがないことだと思います。

任務付与されていないことを自分でかんがえなくちゃいけないからね。
それは今までは、組織にいるだけで良かったからです。言われたことをやったり、指示されたことを間違えないように行っていれば、いい評価を受ける。自分で考えたり、選択したりする局面が少ないのが事実なのだと思います。
普段から「自分は何が得意で、何をやりたいのか」を考える機会は少なく、
自衛隊以外でのスキルアップやキャリアを真剣に想像することも、ほとんどなかったかもしれません。
だからこそ、いざ「転職」という人生の選択肢が目の前に現れたとき、多くの自衛官が立ち止まります。
「自分に何ができるのか?」「自分はどう働きたいのか?」が分からない。
申し訳ないですが、これは当たり前のことなのです。だって考えてきてないんだもの。
自己分析は、「人生の主導権を取り戻す」ための作業
今まで組織の一員としての役割を果たしてきた皆さんにとって、転職は「初めて自分自身の人生を自分で選ぶ」機会かもしれません。
- どんな仕事をしたいのか
- どんな環境が自分に合うのか
- どんな時に自分らしさを感じられるのか
これらを考えることは、単なる就職準備ではなく、これからの生き方を自分の意志で描き直す行為です。
自己分析とは、「履歴書に書くため」ではなく、これからの人生を、自分の手で選ぶための訓練なのです。

この訓練は、これまでの自衛官生活では、ほとんどやってこなかったことかもしれません。
だからこそ、今、必要なのです。
自衛官にも「強み」はある
自衛隊で働く夫にも、社会的に通用するスキルや価値観を持っています。
- 圧倒的な時間管理能力
- 困難な状況でも何かしらの手段を模索し、冷静に対処する判断力
- 任務や目標を達成しようとする責任力・行動力
- 仲間のことを考えられる協調性
しかし、それがあまりにも日常に溶け込んでいるため、本人はそれを強みとすら気づいていないケースが大半です。
そして、そのことが転職においては大きなハンデになります。

面接官は皆さんの中にある強みや価値観を言葉で知りたがっているからです。
「訓練では班をまとめていました」
「責任感を持って仕事をしてきました」
こうした抽象的な言葉では、皆さんの魅力は伝わりません。
本当に伝えるべきは、
「どんな場面で自然に動けたか、どんな行動をしてどんな成果につながったか」
そこにこそ、あなたらしい強みが隠れています。
その強みを見つける鍵が、自己分析にあるのです。
転職成功のカギは「目的」と「軸」を明確にすること


転職したい理由って何なの?

自分の中でもうまく整理できていなくて・・・
「転職したい」と思ったその気持ちの裏に、自分なりの理由や願いがあるはずです。
- 家族との時間がほしい
- やりがいがほしい
- 給与・待遇を改善したい
- 将来に対する不安
これらの思いを「なんとなく」で終わらせてしまうと、次に進むべき道を自分で決めることができず、結果として転職活動が迷走してしまうこともあります。
「転職の目的」があいまいな人は、選択肢に振り回される
転職サイトや転職エージェントから送られてくる求人情報はたくさんあります。
「勤務時間がよさそう」
「待遇がよさそう」
「安定してそう」
これらの条件に流されて応募しても、本当の意味で「自分に合った職場」とは限りません。

自分に合った職場を追求しないと、また転職活動することになりかねません。
そこで必要になるのが、「転職の目的」=自分がなぜ今、働き方を変えたいのかを明確にすることです。
「軸」がないと、面接でも説得力が弱くなる

面接で必ずされる王道的な質問ってありますよね。
面接では必ずこう聞かれます。
- 「なぜ転職しようと思ったのですか?」
- 「どんな働き方を望んでいますか?」
- 「弊社を志望した理由は?」
このときに、しっかりとした「目的」と「軸」が自分の中にあれば、迷いなく答えられます。
逆に軸がなければ「なんとなく不満だったから」という薄い理由しか出てこず、評価を下げる原因になってしまいます。
転職の目的と軸を考える3つの問いかけ
転職を成功させるためには、まず自分自身の中にある、
「転職の目的」
「人生で大切にしたい価値観=軸」
これらを明確にする必要があります。
ここが曖昧なままだと、どれだけ求人を見ても「何が自分に合っているのか」が分からず、判断できなくなってしまいます。

自分の中にある本音を見つけ出すには、以下の3つの問いかけがとても有効です。
3つの問いかけ
①なぜ、今の仕事(自衛隊)を離れたいと思ったのか?
②どんな働き方・価値観を大切にしたいか?
③5年後・10年後、どんな暮らしをしていたいか?
まずは①なぜ、今の仕事(自衛隊)を離れたいと思ったのか?

ここでは「不満」や「辞めたい理由」をあえて正直に書き出しましょう。
→ ポイントは、「逃げたい」気持ちを否定せず受け止めること。
その中に、自分が求めている理想の働き方のヒントがあります。
次は②どんな働き方・価値観を大切にしたいか?

自分が転職によって「得たいもの」に目を向けましょう。
最後に③5年後・10年後、どんな暮らしをしていたいか?

将来の理想像を思い描いてみましょう。
→ 仕事を選ぶことは、「生き方を選ぶこと」。
未来の暮らしから逆算して今の選択を考えることで、ブレない判断ができるようになります。

この3つの問いは、紙に書き出して実際に見える化するのがおすすめです。
書き出して初めて「自分の中にこんな考えがあったのか」と気づくことがたくさんあります。
「目的」と「軸」が明確になると、すべてがラクになる

転職の目的と軸がはっきりすると、迷いがなくなります。
軸があると「なんとなく条件がいい求人」ではなく、「自分に本当に合った仕事」を基準に見れるようになります。てみましょう。

迷いが消えるから、求人の見方が変わるんだよね。
例えば、
- 「収入よりも、週末の時間が確保できる仕事」
- 「チームで成果を出すより、コツコツ進められる仕事」
- 「休みよりも収入がアップする仕事」

求人に振り回されず、自分主導で選択できるようになるんだよね。

そうなると面接や書類でも自分らしさが自然に伝えられるね。
転職の軸がある人の言葉は、面接官にも伝わります。
例えば、
「今後は、自分の裁量で時間をコントロールできる仕事を選びたいと考えています。
それは、家族との時間をもっと大切にしたいという思いがあるからです。」

こんな風に「なぜそれを望むのか」が伝えられると、履歴書や面接も説得力が増しそうだね。
さらにいいことは、それだけではありません。
軸がしっかりしていると、転職後も後悔しにくくなることがわかっています。一方で、軸がないまま転職した人は、入社後に「なんか違う・・・」と後悔することが多いです。
・条件はいいけど、仕事内容にやりがいがない
・チームでの調整が苦手だったのに営業職を選んでしまった
・転職先でも「上に言われた通り」に動いてしまい不満が残る

これらは自己分析不足による軸がないまま選んだ結果です。
自分にとっての働く意味を明確にしておくことで、転職後の満足度もグッと上がります。自己分析をしっかりと行い、それが自分自身が選んだ道なら、たとえ困難があってもきっと納得して前に進めるはずです。

方向性が定まったら「自分の強み」について考えます。
それを整理していくのが「TCL分析」という手法です。
TCL分析とは?自分の「好き」を動詞で掘り下げる方法


自分の強みって何だろう?
どんな働き方がむいているのかな?
意外と自分の好きなことや得意なことを真剣に考えることはしないと思います。
そんなふうに感じている方にこそ、ぜひ試してほしいのがTCL分析です。
TCL分析を通じて「何をしている時に輝くのか」「何にワクワクするのか」「何を大事にしたいのか」がクリアになることで、人生の選択に迷わなくなります。

自分らしさを可視化して働き方のヒントを見つけましょう。
TCL分析のやり方
まずTCLとは、以下の3タイプの頭文字を取った分類です。
タイプ | 向いている人 | 代表的な傾向 |
T(Thinking) | 考えるのが好きな人 | 調べる・計画する・分析・整理 |
C(Communication) | 人と関わるのが好きな人 | 話す・聞く・共有・巻き込む |
L(Leadership) | 動く・仕切るのが好きな人 | 行動・導く・世話・挑戦 |

3STEPに分けて実際にやってみましょう。
3STEP
【STEP1】「好きなこと」を動詞で50個書き出す
【STEP2】3つのタイプに分類する
【STEP3】数をカウントして、自分の傾向を知る

まずは自分が好きな「◯◯すること」を最低50〜100個書き出すのか~
【STEP1】「好きなこと」を動詞で50個書き出す

「楽しい」「夢中になれる」「やってて気持ちいい」と感じた行動を思い出し、
それを動詞で書き出していきましょう。

何で動詞なの?
多くの人が最初にやってしまうのが、
「音楽が好き」「映画が好き」「旅行が趣味」
といった、名詞での書き出しです。
しかし、自己分析において重要なのは、「どんな行動が心地よいか」を明らかにすること。
たとえば「音楽が好き」にも、以下のように感じ方や行動の傾向が異なります。
表現 | 行動の中身 | 向いているTCL分類の例 |
音楽を聴いて分析するのが好き | 曲の構成や音質を意識して楽しむ | Tタイプ(思考) |
歌詞を人と共有するのが好き | 感動を誰かと分かち合いたい | Cタイプ(対人) |
ライブで一緒に盛り上がるのが好き | 体感として楽しむ | Lタイプ(行動) |

「何が好き」ではなく「どんな風に好き」に注目することが大切なんだね。
※NG例とOK例
NG例 | OK例 |
映画が好き | 映画を見て、内容を深く考えるのが好き(T) |
野球が好き | 仲間に指示して行動させるのが好き(L) |
人と話す | 話を聞いて相手の悩みを整理するのが好き(C) |
買い物が好き | 安くて良いモノを探し出すのが好き(T) |

やり方はわかってきた。でも50個以上だせるかな?コツとかあったら教えて。
書き出すコツ
「好きなことが思いつかない…」という場合は、以下を振り返ってみてください。
- 「うまくいったこと」「人に褒められた経験」
- 「やっていて時間を忘れた行動」
- 「子どものころ、自然にやっていたこと」
- 「任務の中でやらされ感がなく、前向きにできたこと」
→ それらを「自分は何をしていたか?」という動詞に変換します。

自己分析だから、理想の自分を書く必要はないよ。
飾らない自分・見栄を張らない自分と向き合うことが、TCL分析の本質です。
【STEP2】3つのタイプに分類する
もし【STEP1】で書き出しただけの人は、書き出した50個以上のリストを、T・C・Lに当てはめていきましょう。
また動詞で書き出していない人は動詞に変換してみましょう。
※もう分類まで終わっている人は、再度整理してみましょう。

分類のやり方は自由で、パソコン、メモ帳、付箋紙などなんでもOKです。
自分で理解できれば問題ありません。
STEP2はこれだけですね。
【STEP3】数をカウントして、自分の傾向を知る

STEP3の作業も簡単ですね。最終的に傾向を把握するのですが、楽しみですね。
動詞をT・C・Lの3タイプに分類したら、それぞれの個数を数えてみましょう。
この数値こそがあなたの「行動の傾向」「価値観の重なり方」を示す、いわば思考の地図になります。
数が多いところは向いている職、数が少ないところで転職をしても苦手なので、職が合わないことがあります。

例えば、Cの数が少ないのに営業職で働いても自分がキツくなるでしょう。
※向いている職業の傾向を下の図で確認してみてください

自己分析を転職にどう活かす?方向性の見つけ方と注意点


よし、TCL分析も終わったし、早速、転職活動再開だ。
TCL分析によって、自分が「どんな行動が好きか」「どんな働き方が合っているか」が見えてきたと思います。
では、その自分らしさを、どう転職に活かせばいいのでしょうか?

STEP2の図を参考にするけど、チェックポイントもあるといいよね。
求人情報を見るときは、つい「年収」「休日数」「勤務地」など条件だけで判断しがちです。
しかし、自己分析を終えた今こそ注目してほしいのは、以下のポイントです。
👇転職先を選ぶチェックリスト
✅仕事内容が自分のTCLタイプに合っているか?
✅自己裁量の余地はある仕事か?
✅人との関わりの濃さはどうか?(チーム or 個人)
✅働き方に選択肢があるか?(現場/在宅/ハイブリッド)
✅評価制度が合っているか?(成果主義/協調型など)
これらをチェックしていけば、ミスマッチを防ぐことができます

大凶の職ではなく、最低限「中吉以上」の職には出会えるはずです。
自分の軸がブレないようにするためのコツ
転職活動を進めていると、つい「条件の良さ」や「周囲の意見」に流されがちです。
けれども、自己分析で見えた「自分の軸」こそが、一番信じるべき判断材料です。
例えば、
- 「家族との時間を大切にしたい」なら、勤務時間や休日が安定している仕事を
- 「自分の考えで動きたい」なら、自由度のある職場を選ぶ

何を大事にしたいかをメモに書き出し、常に見返せるようにしておくと◎
そうすれば迷ったときも、原点(軸)に立ち返って判断できます。
自己分析の落とし穴

俺はTが30個あったからTにある職業だけで探さなくちゃ!!

「絶対そう」という決めつけをすることが目的ではないからね。
自己分析に取り組むと、つい「自分はTタイプだから、こういう仕事しかダメ」と決めつけたくなることがあります。
これは危険だと思います。
- 自己分析は「自分を知るツール」であって、「自分を型に閉じ込めるもの」ではありません。
- 傾向を知ることで、あえて少し苦手を補う仕事に挑戦することもできる。
大切なのは、自分の傾向を踏まえたうえで、自分で判断し柔軟に行動できることです。

自分の強みを知って、それを方向性として動くようにしよう。
でも、「それだけに縛られない」柔らかさを持つのか。
これが、転職を成功させるための本当の自己理解です。
FQA
- QTCL分析は何度もやるべきですか?
- A
何度もやってOKです。自分の経験も増えていっていますし、結節ごとにやるといいかもしれません。内容は大きく変化しないかもしれませんが、新たな発見があるかもしれません。
- Q書き出した動詞が思ったより少ないです。
- A
好きなことの書き出しは人によっては時間がかかるかもしれません。しかしながら努めて50個以上は書き出して欲しいです。ゆっくりでもいいので、探してみてください。大事な自己分析ですよ。
- QTCL分析以外にもおすすめの方法はありますか?
- A
自己分析ツールや診断系サービスもおすすめです
まとめ:「強みと言葉」を持てば、自衛官からの転職はもっとラクになる

自衛官としての経験は、社会に出ても十分に通用します。
ただし、それを伝えるには言葉にする力が必要です。
TCL分析は、その第一歩となる自己理解のツール。
「自分の強みって何だろう?」と迷うあなたにこそ、動詞ベースで自分を見つめ直すこの方法が力になります。
まずは紙とペン、またはスマホのメモ帳を開いて、好きなこと・得意なことを思いつくまま書いてみてください。
それだけでも、あなたの中に眠っていた強みの種が見えてきます。
さらに深めたい方は、無料で使える診断ツールや転職サポートも活用してみましょう。
自己分析とプロの支援を組み合わせることで、より納得のいくキャリアの選択ができるはずですよ。